「過去の自分がライバル」の場合の罠

みなさんは
「過去の自分はあんなにできていたのに…」
「自分はもっと頑張れるはずなのに…」
と感じることはありませんか?

目標達成のためのコーチングセッションで
お話を伺っていると、クライアントさんが
そのようにおっしゃることがあります。

「過去の自分を超えたい!」というのは
成長のために大切な気持ちだと思うのですが、
場合によってはこれが
自己肯定感を下げる要因になっていたり、
行動できない要因になることもあるのです。

私自身も過去にそういう思いで悩んでいたことがあり、
当時コーチと会話をする中で気づいたことを綴りたいと思います。
誰かのお役に立てれば幸いです。

 

私自身の事例でお話すると、私は
「不器用だけれど、他人よりも時間をかけて
コツコツ努力することで結果を出せるタイプだ」
と自分のことを捉えていました。

例えば、学生の頃の
・地頭がよかったり、理解力があるわけではないが、試験前には問題集を最低3回は解くことで高得点を取っていた
・足は遅いが、その代わりに瞬発力と筋力を鍛えることで、テニスの試合で勝てていた(毎日筋トレをしていた)
・部活で疲れていても、必ず宿題+αの勉強をする自分をすごいと思っていた(継続することによる自己肯定感UP)
という思い出が記憶として濃かったので、
「自分はそういう人間だ」と思っていたんです。

そして、「目標に向かってコツコツ行動できない」と
悩んでいた当時(30歳頃)の私は、
このような過去の自分と
当時の自分を天秤にかけて話をしていました。

しかし、コーチからの問いかけでハッとしたのは
「比較している過去の自分と、今の自分は同じ状況なのか?」
ということ。

学生の頃なんて、もう15年以上前の話!
しかし、10~数十年前の自分のことを
引きずっているパターンというのは
意外と多いのではないでしょうか?

学生時代は体力も有り余っているし、
身の回りのことは親がしてくれるため、
目標だけに集中できる環境です。

一方、当時の私は30代になり、第一子を出産した直後。
1日の中で自分に使える時間も限られているし、
授乳中だったため、ただでさえ睡眠時間も少なく、
学生の頃ほど体力もない。

そんな状況の違いがある中で、
「過去この方法でうまくいったから」
という古いやり方にとらわれたり、
「私はこういう人間だから」と決めつけるのは危険。

「あの頃ほど時間を割いてコツコツ努力できていない」と
自分を卑下し、自己肯定感を下げてしまうより、
今の自分に合ったやり方で
ゴールまで進む方法を考えることの方が大切
だと思うのです。

今悩んでいる方のヒントになれば幸いです。

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プロフィール

TCS認定シニアコーチ/シニアマザーズティーチャー
岩谷 佳子 (Keiko IWATANI)


製薬会社の臨床開発グループに8年間所属し、臨床試験を担当。7本の治験と臨床研究に携わる。研究開発本部の組織風土改革の実行委員として、風通しの良い職場作りや生産性向上のために積極的に取り組む。


転勤族の夫との結婚を決めたものの、働き方やキャリアについて悩み、女性だけが自分のキャリアや人生を犠牲にせざるを得ない社会状況に疑問と憤りを感じる。そんな時に「コーチング」で人生に変化が起こる。


現在はコーチとして、「すべての女性が 自分らしさ・才能・魅力を発揮し、大切な人とより良い関係を築きながら、イキイキと活躍できる社会を作る」というVisionのもと活動中。


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